猫の爪切除手術は欧米と比べると日本では一般的ではありません。

手術の目的は目的は、攻撃的な猫に限らず、お子様のいるご家庭でひっかきによるケガを防いだり、爪とぎから大事な家財や家具を守ることがあげられます。

又、近年人気のマンチカンやスコテッシュフォールドなどの四肢の短い品種は、軟骨異栄養症という体質のため年齢とともに手足の関節が変形してくることが多くみられます。結果、中年齢以降に爪の過伸長、伸びた爪の足裏への穿孔を招くだけでなく、関節の痛みによって手首や足首を持たれたりすることを嫌がるようになり、結果、爪切り自体が困難になります。

日本でこの手術が敬遠されてきた理由は、旧来の手術方法による術後の痛み、出血、長期のバンデージの必要性、不完全な切除によって爪が再生してしまうことなどです。

ただこれらの問題は電気メスを用いたり、適切な止血、縫合によって防ぐことができます。痛みに関しては手術翌日には跛行することもなく手術した手でじゃれて遊んだりもします。術後の包帯も不要です。運動性に関しても損なうことはなく、テーブルに飛び乗ることぐらいは普通にできます。